十字架の道行き

 特定の人には何でもない「ことば」ですが、一般的には何のことか解りにくいということがあります。特に宗教用語はその代表的なものかもしれません。「十字架の道行き」とは、イエス・キリストが捕えられ、ゴルゴタの丘で処刑され、復活するまでを15枚くらいの絵やレリーフで表したものです。教会で座る信徒を見守るように、聖堂内陣の壁に掲げられています。四旬節にはこの絵の前で、「十字架の道行きの祈り」を唱えます。聖ヨゼフ学園の聖堂には、ブロンズで作られた十字架の道行きがあります。これから何回かに分けて紹介します。今日は、なぜイエス・キリストは捕えられ、いばらの冠を被せられたのかということをお話します。

 ユダヤ人にとって神様は絶対的なものでした。その神様がモーセを通して示してくれた「十戒」を守ることは、何よりも優先され細かい規定が定められていました。これに対してイエスは神の愛に基づき、人間を大切にすることを優先されました。時にはその定めである律法に触れることもありました。律法学者や大祭司たちは、ユダヤ教の教えを軽んじるという理由でイエスを捕えたのです。また、人々がイエスの教えに熱狂的になっていくことを恐れてもいましたし、昔から言い伝えられていたメシア(救い主)思想の現実化をそれ以上に恐れていました。いばらの冠はメシアである「ユダヤの王」を揶揄する象徴としてイエスに被らせたものです。

2017年3月3日(金)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸DSC_0904.jpg

聖堂の右側に設置されている「十字架の道行き」の前半部分です。生徒が触れるようにとプロンズ製にしたようです。

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第一 「イエス、死刑の宣告を受ける」とあり、いばらの冠が置かれています。

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