見失った羊

 ルカ福音書の15章は「父(神)の愛」についての3つのたとえ話が書かれています。その最初のたとえが「見失った羊」の話です。百匹の羊がいて、その中の一匹を見失った羊飼いは99匹をおいて一匹を探しに行きます。そして無事に見つけたら仲間をよんで大いに喜ぶのです。私は学生の頃、この話を聞いて不思議に思ったことがいくつかありました。羊飼いは百匹の羊に番号でもつけていたのか。そうでなければどの一匹がいなくなったのかどうしてわかったのだろう。頭数は数えるだろうが、果たしてどうなんだろう。たとえば隣の牧場に紛れてしまったらわからないんじゃないか。どうやって見分けたのだろうか。この疑問をハンガリー人の神父様に質問しました。その答えは、「犬を飼っていない人にとって、同じ品種の犬を見分けるのは難しいかもしれない。でも、犬を飼っている人にとって見れば自分の犬と他人の犬は一目でわかるし、声も聞き分ける。家族と同じように寝起きを共にしていた羊飼いにとってみれば、百匹いようが見分けることは簡単、というかそれができなかったら羊飼いにはなれないよ」でした。確かに!今日のミサのアレルヤ唱です。「アレルヤ、アレルヤ。羊は私の声を聞き分け、私もその羊を知り、羊は私に従う。アレルヤ、アレルヤ。」

2017年5月18日(木)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸

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