多様性って何?(今日は長いですよ)

 国際バカロレア中等教育(MYP)のプログラムが始まります。今日は、多様性について少し考えてみたいと思います。というより、最近私の頭の中で、ぐるぐる、ぐるぐる回り続けているのが「多様性」です。私立のミッションスクールである聖ヨゼフ学園は、建学の精神と「信望愛」の校訓を大切にしてきました。「カトリックの教えに基づき、愛の心を涵養する。知性、徳性を高め、心身を鍛え、社会に貢献する人を育てる。神にいただいた個々の賜物に気づき、生かそうとする姿勢を育てる。」と、とても分かりやすく、はっきりとした教育目標も定めています。この学園の柱というべき基本方針は、「国際バカロレア(IB)は、多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する、探究心、知識、思いやりに富んだ若者の育成を目的とします。」とする「IBの使命」と大切な部分で重なります。「神にいただいた個々の賜物」こそ、多様性そのものです。世界的なグローバル化によって、急速に変化しているように感じますが、根本的なものは代わりません。それどころか、グローバル化によってはっきりと認識できるようになってきました。国や民族、年齢や性別、経済的な環境など、様々な要因による違いを超えて、お互いを認め合い、高めあうことが大切なのです。時代や国によって変わる価値観ではなく、全てを越えて通用する価値観は、とてもシンプルなものです。そのために最も大切なのが多様性なのです。「皆さんにお願いします。若者と彼らの困難に、特に心を砕いてください。有能さと生産性と成功のみを求める文化が、無償で無私の愛の文化に、「成功した」人だけでなく誰にでも幸福で充実した生活の可能性を差し出せる文化になるように努めてください」(教皇フランシスコ来日のメッセージ)、この力強いメッセージは、これから始まるMYPの大きな推進力となります。勉強が得意な人、運動が得意な人、コミュニケーションだけは誰にも負けないと思っている人、静かに友達のことを思う人、優しい気持ちを大切にしたいと思っている人。いろんな人がいるということそのものが大きな宝なのです。一人ひとりが違うということを、大切に認め合う仲間になってほしいと願います。何よりも、まずは「私から」。

2020年2月13日(木)聖ヨゼフ学園中学・高等学校 校長 清水勝幸

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これは多肉植物。多様性とは関係ありません。

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