校長より~児童のみなさん、転入生のみなさん、保護者の皆様へ~

児童の皆さんへ

いよいよ新しい学年がスタートします。どんなお友達がいるかな、どんな雰囲気のクラスになるかな、先生は誰だろう・・・。一年で一番ワクワクしたり、ドキドキしたり、待ち望んでいた"季節(とき)"だと思います。きっと皆さんは、新しい一年に大きな期待と希望をもって、新学期に臨もうとしていたのではないでしょうか。「なりたい自分」を目指して、頑張っていこうと考えていたのではないでしょうか。

 学校では、4月7日に一学期が始められるように先生方と準備を進めてきました。笑顔で皆さんと再会することを楽しみにして、教室の黒板をきれいにしたり、机を整えたり、ロッカーも雑巾できれいに拭きました。窓ガラスを拭き、床磨きもしました。皆さんが気持ちよく、学校生活を始められるように、教室や廊下、体育館や図書室、音楽室、図工室、理科室、家庭科室、低学年エリアや校庭の環境を整備してきました。

 ところが日本国内のみならず世界中で、新型コロナウイルスの感染拡大が続いています。このような状況で、皆さんの健康と安全、命を守るための最善の方法を先生方全員で考えてきました。しかし残念ですが、感染の勢いが増していく中で、一学期を始めることはできないと判断しました。皆さんとの再会は4月20日です。未来に繋がる皆さんの命と健康を守るための対応です。日本中が元気になるには、皆さんの元気な姿が必要です。皆さん一人ひとりは、聖ヨゼフ学園小学校の宝ですが、それだけではありません。皆さんは世の中の宝です。お友達や先生との再会がすこし後となりましたが、かけがえのない皆さんの命を守るためのことと理解してください。

 皆さんの目には、今の日本、世界はどのように映っていますか。日本全国に感染が拡がり、世界でも病に苦しみ、命を落とされる方が増えています。お医者様や看護師さん、警察や消防、医療に従事される方々だけではなく、私たちの命を守ろうとする方々や命を救おうとする方々の献身的な働きがテレビや新聞で取り上げられています。仕事とはいえ、その働きには頭が下がります。感謝の気持ちでいっぱいになります。

 皆さんは「自分勝手病」を患ってはいませんか。目先の事だけに心を奪われ、自分さえよければいいやという思いで、勝手な行動をしていませんか。

 人は、一人では弱く小さな存在です。自分のためだけに発揮できる力は、小さく、弱いものです。他の誰かのことをそっと考えたりするとき、人は強くなり、目に見えない恐怖にも恐れずに立ち向かっていくことができます。聖ヨゼフ学園小学校が大事にしていることは、『この世の様々な問題を他人事にせず、自らの課題として積極的に捉え、人々の真の平和と幸福を創り出す人』を目指すことです。世界中が大変な状況にありますが、他者を生かす深い人間愛に満ち溢れる行動をし、人々の平和と幸福を実現する人になってほしいと考えています。

 一学期のスタートがすこし延びましたが、お家で、皆さん一人ひとりができることを行ってください。お家の窓を開けて空気の入れ替えをする、手をしっかり洗う、うがいをする、ご飯をしっかり食べる、睡眠をよくとる、運動をする、お勉強をする、息抜きをする、お散歩をする、不必要に出歩かない・・・たくさんできることがあります。日常の小さな行動でも、みんなのためになるように考えたことが、結局は自分のためにもなります。時間を無駄にすることなく、どんな行動が今皆さんに求められているのかを考えてみましょう。

 ホームページに、皆さんへのメッセージを先生方が綴っています。ぜひ読んでください。お休みが続き、それぞれが離れ離れになっていますが、学校と皆さんは家族のような絆で繋がっています。離れてはいますが、皆さんがそれぞれの絆をしっかりと深め合い、安心して学校生活が送れるように、神様にお祈りしながら、校長先生は2020年度のスタートをします。

 神様は目で見ることはできませんが、目に見えるものを通して、私たちを愛してくださいます。皆さんは、そんな神様に、毎日、静かに、手を合わせてお祈りをすることができます。神様は、皆さんの命の輝きを、見守ってくださっています。

 神様が見守ってくださっている中、再会しましょう。

転入生の皆さんへ

 聖ヨゼフ学園小学校に転入されたみなさん、ごきげんよう。きっと、どんなお友達と出会うのか、どんなお勉強が始まるのか、ドキドキしながら始業の日を心待ちにしていたことと思います。皆さんが出会うお友達は、笑顔で「ごきげんよう」と声をかけてくれることでしょう。皆さんも勇気を出して「ごきげんよう」と大きな声で挨拶してみてください。校長先生は、笑顔の輪が自然と広がる情景が思い浮かびます。わからないことは、お友達に遠慮なく聞いてください。自分の良さをどんどん出して、お友達のすばらしさをいっぱい見つけてください。一人ひとり、明るく楽しい学校生活が送れるように、先生たちは皆さんを一生懸命に応援します。すてきな聖ヨゼフ学園小学校となるように、いっしょに頑張っていきましょう。

 始業の日が4月7日から4月20日に延びました。待ち遠しかった日がすこし先となりました。残念な状況ですが、笑顔で再会しましょう。

保護者の皆様へ

 校庭の草木も新しい芽を出し、爽やかな春の息吹が感じられます。お子様のご進級、おめでとうございます。心よりお喜び申し上げます。

 毎年、毎年、この時期、正門をくぐり登校する児童を迎えます。顔いっぱいに笑顔を浮かべて歩いてくる児童、少し不安そうな表情をして歩いてくる児童、それぞれの表情を見せる児童を「ごきげんよう」と声をかけて正門で迎えます。始業式では、希望と期待に大きく胸を膨らませた児童の姿との再会に、毎年喜びを感じながら話をします。残念ながらそれはすこし先となりました。

 現在、日本において新型コロナウイルスの拡大が問題となり、今がその感染拡大を防ぐための重大な局面、重要な時期だとされています。オリンピックをはじめ、多くの行事が一律に中止または延期とする判断に至っています。このような状況の中、保護者の皆様のご心配も絶えないことと存じます。特に学校の始業、再開について、注視されていらっしゃったことと思います。

 学園といたしましては、大切なお子様お一人おひとりの命を守ることを重視し、始業を遅らせることといたしました。校医、薬剤師などの専門家とも協議を重ね、先にご案内の通り4月20日を始業の日といたしました。進級クラスの発表等は、同日に行います。つきましては、ご理解ご協力のほどお願い申し上げます。状況によっては更なる変更もあります。今後の変更は学校ホームページ等でお知らせさせていただきますので、ご確認お願い申し上げます。

 聖ヨゼフ学園小学校では、どのような状況にあろうとも「信・望・愛」の校訓のもと教育活動を進めてまいります。児童一人ひとりが神様からいただいた賜物(能力)を精一杯伸ばし、意欲を持って主体的に学校生活が送れるように、教職員全員でお子様の大きな成長を図ってまいりたいと考えております。ご家庭と教職員が一体となって児童のより良い成長の実現にまい進できるよう、2020年度もこれまでと変わらぬ保護者の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

2020年4月1日

学校法人アトンメント会

聖ヨゼフ学園小学校 校長 荒屋勝寿



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