思いを伝える!

 一般入試が終わりました。合否も発表し、明日は合格者オリエンテーションです。多くの皆様に手続きをしていただき感謝申し上げます。実は、入試面接について、この校長日誌で書きたいできごとがあったのですが、さすがに入試終了まではと、控えておりました。

 聖ヨゼフ学園小学校では、入試面接を事前に行っております。試験日の約3週間前の土曜日から行います。管理職をはじめ、入試委員や運営の先生方を中心に7~8組同時に行われます。一組約20分間、受験児や保護者の皆様には緊張の時間となるようです。私は毎回、どんな出会いがあるかワクワクしながら臨みます。志望動機や子育てにおける気配りや学園に期待することなどを保護者の皆さんに質問します。受験児にはお名前や保育園幼稚園の名前、持ち物、自分にとっての宝物など、決して難しい質問ではないのです。(と思っています)保護者の皆様は、自分たちのせいで不合格にでもなってはと、それはもうしっかりと準備されていらっしゃいます。

 そんな入試面接での出来事です。ちょっと緊張されたお父様と、穏やかに笑顔でこたえられるお母様、にこにこと質問に答えてくれた受験児。順調に面接も進み、そろそろ終わろうかと時計を見たらまだ数分あります。「まだ時間に少し余裕があるようですから、お子様のアピールとか、準備されてまだ言い足りないことがあればご自由にどうぞ」と私。私のことばを受けて、しばらく考えたお父様、「あの、普段はなかなか言えないので、このような機会ではありますが、妻に感謝の言葉を言ってもいいでしょうか。今まで仕事にかまけて、子育てはほとんど妻に任せてきましたので、一度どこかでお礼を言いたいと思っていました」「えー、ここでですか?いいですよ!私たちの前でもいいですか?動画でも撮りましょうか?」ちょっと照れながら私。

 おもむろに立ち上がり、奥様と子供の方を向き、深々と頭を下げながら「本当に今までありがとう」。お母さんの目には大きな泉が、私もつられそうになりました。真剣な思いが伝わり感動です。こんな入試面接は初めて。面接も終わり帰ろうとするお父様に「いつか校長日誌に書いても良いですか」と私。場の力を借りるって大切!良い面接でした。

2025年10月23日(木) 校長  清水勝幸


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